ベートーベンと言えば誰もが知る有名な音楽家ですよね。
そんなベートーベンはナポレオンの考え方に共感し、そんなナポレオンを讃える曲を作りました。
ここではそんなベートーベンが作曲したナポレオンへの曲について紹介します。
交響曲第3番
1804年、交響曲第3番変ホ長調という曲が作られました。
英雄交響曲で、「ある偉大なる人の思い出に捧ぐ」というタイトルが付けられています。
これこそベートーベンがナポレオンに捧げるために作曲した曲であり、イタリア語の元のタイトルに由来し、「エロイカ」と呼ばれることもあります。
ナポレオンの大切な作品の1つであり、器楽音楽の可能性を広げた画期的な作曲でもあると言われています。
ベートーベンが作曲した曲の中では「田園」なども有名ですが、この英雄交響曲は今までの表題交響曲とは違い、英雄を描写した交響曲という意味を持ち合わせています。
ナポレオンへの敬意
ベートーベンはもともとナポレオンに捧げる曲として作曲しました。
しかし、この曲を完成させた後、ナポレオンが皇帝に即位したため、それに激怒したベートーベンは「奴も俗物に過ぎなかった」と述べてナポレオンに対する賞賛が書かれた表紙を破り捨てたと言われています。
もちろんこれはただの逸話であり、事実ではありません。
現存する楽譜にはやっぱり盗られた形跡はなく、表紙には「ボナパルト」と書かれた上で「ある英雄の思い出のために」と書かれているのです。
この英雄は紛れもなくナポレオンのことを指しています。
ナポレオンに激怒したのかどうか
この逸話に書かれている通り、ベートーベンはナポレオンが皇帝になった後、激怒したという噂があります。
しかしこれに関しては事実かどうか未だにはっきりとはしていません。
ベートーベンは生涯、ナポレオンを尊敬したと考えられており、第2楽章が英雄の葬儀をテーマにしたものであるからこそ、ナポレオンに失礼だと考えて曲名を書いたのではないかという噂もあります。
なお、この曲はナポレオンに献呈される事はなく、最終的にはロブコヴィツ公爵に献呈されました。
まとめ
いかがでしょうか。
ナポレオンとベートーベンに共通点があったというのも面白いですね。
この英雄という交響曲第3番はベートーベンが最も気にいっていた作品だとも言われています。
インタビューで1番気に入った曲は何かと聞かれた時、ベートーベンはこの交響曲第3番だと即答し、お気に入りは運命なのではないかと思っていた人を驚かせました。