フランス革命戦争が終わり、続けてナポレオン戦争が起こります。
ナポレオンと言えばヨーロッパの大部分を支配した人物でもありますが、それならば彼が戦争で用いた戦術とはどのようなものがあったのでしょうか。
ここではナポレオンが戦争で用いた戦術について紹介します。
有利な状況を作り出す
ナポレオンは戦術を考えだすのが得意で、さらに戦争において有利な状況を作り出すということに重きを置いていました。
自分の軍隊の1部を使って敵の軍隊の攻撃を引きつけ、その間に主力軍隊を使って相手の弱点をつく、などという戦術は当たり前のように用いていたと言われています。
アウステルリッツの戦いやフリートラントの戦いはこのような戦術が成功した戦争だといえます。
そしてナポレオンは「最良の兵隊とは戦う兵隊よりもむしろ歩く兵隊である」などといった戦術に関する言葉を残しており、ナポレオンの軍隊の兵士たちは「皇帝は我々の足で勝利を稼いだ」などといった言葉を残しています。
軍隊の質が違う
当時のヨーロッパの国々は兵士たちをお金で雇っていました。
しかしフランスではフランス革命が起こり、国民たちが自分たちで軍隊を作り上げていったのです。
王政を倒すために、そして自分たちの生活のために立ち上がった国民たちの色はとても高く、さらに徴兵制であったため好きなだけ兵士を動員できるという利点がありました。
そのためもともとフランス軍は雇われて戦っている人というよりも自分たちの生活のために戦う意欲を持って戦っている人たちが多かったのです。
そしてナポレオンはそのような兵士たちの士気を重視していました。
兵士たちのやる気を維持したということもナポレオンの戦術の1つだったと言えるでしょう。
国外問わず人気者だった
そんなナポレオンは国外問わず意外に人気者だったのです。
例えばナポレオンを尊敬し、ベートーベンという音楽家が交響曲第3章、ボナパルトという曲を作っています。
また、民衆からも人気を得ることができれば食べ物を供給してもらうなどということが可能になります。
食べ物を供給してもらうことができれば、軍隊で遠征をするときに食べ物を持っていく必要がなくなりますよね。
このように、ナポレオンは人々から支持を得られるようにしていました。
これこそナポレオンの戦術と言えるでしょう。
ただし、同時に例えば食べ物を長期的に保存するために瓶詰めを考案するなど、ナポレオンの時代には戦争以外で戦争に勝つための戦術というものがたくさん出来上がっています。
まとめ
いかがでしょうか。
戦術というと戦い方ばかりを思い浮かべることもあるかもしれません。
しかし、ナポレオンの戦術は戦い方ばかりではありませんでした。
だからこそナポレオンは様々な戦争で勝利を収めることができたのかもしれませんね。