ナポレオンボナパルトは身長が低かったと言われていますよね。
そのため、低身長の男性のコンプレックスのことをナポレオンコンプレックスと呼ぶことがあります。
映画ナイトミュージアム2にも、ナポレオンが自分の身長を悲観した発言をする様子が描かれています。
実は、このナポレオンボナパルトによるナポレオンコンプレックスにより、身長が低い男性の性格というものが心理学上で研究されることがあるのです。
ここでは、ナポレオンコンプレックスを扱った研究について紹介します。
ナポレオンコンプレックスは実在する!?
1962年、オーストリアの心理学者アルフレッド・アドラー博士が「身長が低い男性はその劣等感から嫉妬深く、攻撃的な過剰反応をする」という心理状態を意味してナポレオンコンプレックスという表現を作り出しました。
実際に背が低い男性にはネガティブな印象を持つ人が多く、実際に背が低い張本人も周りから軽くあしらわれた経験があるなど、ネガティブな経験を持つ場合があります。
それは現在でも同じであり、身長が低いことに関してコンプレックスを持っている人のことをナポレオンコンプレックスを持つ人、と呼ぶのです。
ナポレオンコンプレックスを持つ人の性格
ナポレオンボナパルトに由来するナポレオンコンプレックスを持つ人は、近年では利己的でケチなケースが多いと言われています。
オランダアムステルダム自由大学の研究チームがナポレオンコンプレックスに関して実験を行い、様々な身長の参加者42人をランダムに2人1組のペアにし、その2人を別々の部屋に入れました。
それぞれ18枚のコインを渡され、相手に何枚のコインを分け与えるかという質問がなされたのです。
何枚与えるかという事は全くの自由で、18枚全部渡しても問題ありませんし、1枚も渡したくないという選択肢もありだと言われました。
研究の結果、身長が170センチ前後の人々は平均で4枚のコインを相手に渡すという判断をしていることがわかりました。
その一方で身長2メートル前後の人は平均9枚、言い換えれば手持ちのコインの半分を相手に渡すという判断をしていたのです。
それに対し、身長が低い男性はほとんどコインを相手に渡さないということがわかりました。
身長が低い人の性格
この実験により、身長の低い男性の方が利己的な性格を持っているということが結論付けられたのです。
この課題は独裁者ゲームと呼ばれており、様々な実験で使われているものです。
身長が低い人の方が食べ物などの資源をなかなか得ることができないなどと言われていることもあり、それが性格的特徴として現れていると考えられているのです。
つまり、身長が低い男性は自分の分け前を多く残しておこうとする性格が指摘されているのです。
まとめ
いかがでしょうか。
このような事件がなされたからといって、必ずしも身長が低い男性の性格が利己的であると言い切れるわけではありません。
身長が低くても大らかな人はたくさんいます。
しかし心理学的には身長が低い人の方が相手に分けようとしないという性格を持ち合わせていると結論づけられているのです。
ちなみにナポレオンボナパルトは身長が低かったとも言われていますが、時代的な背景を考えると必ずしもナポレオンボナパルトの身長が周りと比べて異様に低かったわけではないとも言われています。